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コラム
相棒~Season2~超音波メス ソノサージ(SonoSurg) 2012.11.30.

今回は相棒シリーズ第2弾。

超音波凝固切開装置(超音波メス)、Sono Surgを導入いたしました。



この機械は、超音波による振動が軟化した組織を溶着し、摩擦熱により凝固します。また、摩擦で生じた熱と機械的擦過で切開します。とのこと。

要するに血管や組織を縫合、結紮せずに止血、切開が行えますので手術スピードや止血の安全性の向上により、患者の負担を軽減します。

また、出血リスクや麻酔リスクの高い症例など高難易度の手術にチャレンジしていく事ができ、可能性を広げます。

縫合糸を使用しないため体内に異物を残しません。その結果、縫合糸反応性肉芽腫のリスクを軽減できるなどのメリットがあります。(検索するとたくさん出てきますよ)

ヒトの医療分野でも広く使用されており、腹腔鏡や胸腔鏡など体へのダメージの少ない手術分野でも活躍しています。

当院では主に雌犬の避妊手術、腫瘍外科などに使用しています。

(犬、猫の去勢手術では基本的に体内に縫合糸を使用していません)

これはおもちゃではありません。最新医療機器です。

①雌犬の避妊手術です。



避妊手術の場合、卵巣へ入る血管を処理します。



超音波により血管を凝固、シーリングし切離します。出血なしで数秒で完了します。

②脾臓の摘出です





ほぼ無出血で完了します。この程度の大きさであれば数分で摘出可能です。

動物医療の進歩と伴に医療器具も進歩しています。より安全で負担の少ない手術、困難な症例ではリスクを軽減し、より可能性の広がる治療を心がけております。

<縫合糸肉芽腫>

手術が終わって数ヶ月後から数年後に手術した部分の近くが大きく腫れてきたり、おなかの中にガンのようなしこり(肉芽腫)ができ、圧迫・癒着等により周囲の臓器障害を起こす、あるいは皮膚の様々 な場所にしこりができ、そこに穴が開いて膿が出たりします。これらは体の中に残った糸に体が過剰な異物反応を起こすことに起因すると考えられています。

このような症状が出たら手術で再度糸を摘出しなければなりません。摘出が不可能なほど癒着している場合、摘出して原因の除去を行っても他の部位に発生する場合はステロイドや免疫抑制剤を飲ませてコントロールしていきます。ほとんどの場合、一生涯の治療となります。

全ての症例で発生するものではないので一種の特異体質と考えられます。ミニチュアダックスの報告が多くありますが他犬種でも確認されています。絹糸での報告が多いですが、吸収糸での報告もあり根本的な打開策がありません。困ったことに手術歴がない犬でも発生したという報告があります。猫での報告はなさそうです。



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